溺愛系猫人シリーズ2作目『好物はこっそりかくして腹のなか』のネタバレ＆あらすじ！ドラマCD化

2021-04-22

BL漫画『好物はこっそりかくして腹のなか』を読んでみたあらすじをネタバレありで教えます。ファンにはたまらない感想や前作を知らない方も楽しめる見どころも語ります！

『好物はこっそりかくして腹のなか』は、蔓沢つた子が原作者です。蔓沢つた子先生の描かれている『好物はいちばんさいごに腹のなか』に続くシリーズ2作目です。

竹書房の『Qpa』で掲載されました。猫を祖先に進化した猫人たちが暮らす世界。メロは幼い頃から自分に懐いてくれるノリスが大好き。幼い日、失敗したパンケーキを美味しそうに食べてくれたノリスの笑顔を見て、一生ノリスにご飯を作っていこうとコックになり、結婚の約束もしました。ところが、遊びたい盛りのやんちゃなノリスは、知らない男と楽しそうに会話をしていて。それを見たメロは、嫉妬でフェロモンがだだ漏れに！？「好物はいちばんさいごに腹のなか」の続編で、2018年にドラマCD化もされた作品です。

『好物はこっそりかくして腹のなか』を無料で読める方法を調査しました！まだ試し読みしたことがない方は、ぜひ読んでみてください。シリーズを通してハマりますよ。

『好物はこっそりかくして腹のなか』漫画情報

『好物はこっそりかくして腹のなか』を試し読み

 

『好物はこっそりかくして腹のなか』のネタバレ含むあらすじ

舞台は人類が猫を祖先に進化を遂げたと言われている世界。人類は人型に近づくにつれて低下する出生率からその身を進化させ、男性も女性も区別なく子供を生むことができるようになりました。子供が欲しい、と思ったら発情フェロモンを出して相手を誘い、そのフェロモンにも相性があったり、フェロモンを感じやすい体質、感じにくい体質、というものもあります。

今作品の主人公、メロは小さい頃から自分に懐いてくれているノリスのことが大好きです。幼い日にノリスがメロに「食べたい」と言ったパンケーキを作った時、メロは失敗してしまいます。しかしノリスはその失敗したパンケーキを美味しそうに食べ、「ありがとう」と言いました。その笑顔を見たメロは「一生ノリスにご飯を作っていこう」と決めました。その日からメロはノリスを大事に大事に囲い込み、結婚の約束も取り付けます。

とあるメロにとってついていない出来事ばかりが降りかかった日に、メロはノリスが誰かと仲が良さげに、楽しそうに会話している場面を目撃してしまいます。いつも自分だけが見ていると思っていた表情をその「誰か」に向けているノリスを見てメロの心はざわつきます。メロはストレスにめっぽう弱い体質で、あまりに酷いと血尿が出てしまうほどです。ただでさえノリスが成長して格好良くなり他の誰かに取られるのではないか、という不安を抱えていたメロにとってこの出来事はさらに不安を大きくさせる結果となりました。そしてそのストレスからか、メロは嫉妬の感情を引き金にフェロモンがだだ漏れになり、制御の効かない体質になってしまいます。自分はあまりモテるフェロモンの質ではないけれども効いてしまう相手が少なからずいる以上、気を付けないと、とメロは思うのでした。

そんなメロの思いとは裏腹に、ノリスはメロの働くカフェバーに職場の同僚や先輩達と頻繁に訪れるようになります。人懐っこいノリスが基本的に誰とでも距離が近く、そんなノリスの様子をみたメロは、ストレスが溜まってフェロモンの制御ができなくなる悪循環に陥ってしまいました。今までメロにフェロモンをあまりもらえなかったノリスは、メロからのフェロモンを感じることができることが嬉しくて、ついメロの目の前で他の人との距離をさらに近づけてしまいます。当然、メロは不安からストレスが溜まり、そしてフェロモンが垂れ流しになり、と悪循環に陥ってしまいました。そしてさらにメロはノリスの職場の先輩に襲われそうになってしまいます。間一髪で助かったメロでしたが、限界を超えて倒れてしまいます。

メロが倒れたことにより、二人はきちんと話し合いました。メロのことが好きすぎてわがままな態度をとってしまったことをノリスは泣きながら謝り、メロに無理をさせないで長生きしてもらうためにちゃんと大人になる、と宣言します。後日、ノリスがメロのことしか見ていないという確信を持ったら、嫉妬でフェロモンを撒き散らすこともなくなったメロなのでした。

『好物はこっそりかくして腹のなか』の見どころ

『好物はいちばんさいごに腹のなか』の続編である今作品には、ところどころに前作品のキャラクター達が登場するし、繋がりがたくさんあります。例えば、ノリスの両親は「好物はいちばん最後に腹のなか」で登場したノアとカズイの三男ですし、また、メロは前作の中の「好物はきづいた時には腹のなか」に登場した夜須田と直親の息子です。幼いノリスにメロが餌付けをし、言葉巧みに結婚の約束をするシーンで夜須田と直親が登場し、「アレ夜須田さんの血だよね？」と問い詰める直親に「覚えがなくもない強引さ」だと夜須田が答えます。このやりとりは前作を知らなくても十分に楽しめますが、知っていたらもっと楽しく読むことができます。

また、ノリスとメロの恋が始まるきっかけがパンケーキだったこともあり、ノリスは食べることがとても好きです。美味しい食べ物の描写やそれを食べるノリスの可愛らしさをメロと一緒に楽しめるのもいいな、可愛いな、と思います。

『好物はこっそりかくして腹のなか』を実際読んだ感想

オムニバスの短編集であるため、同じ世界で描かれる様々なお話を楽しむことができました。また、前作である『好物はいちばんさいごに腹のなか』とのさりげない繋がりや、それを発見できた時の楽しさもあります。

『好物はいちばんさいごに腹のなか』でノアがカズイに「子供は六人でいいの？」と尋ねるシーンがありましたが、今作の中でノアとカズイの間には本当に子供が六人いることが発覚して見事にフラグが回収されていることに驚きつつも楽しくなりました。

長男・ノエルとノアのモデル仲間であるコテツとの恋模様を描いた「好物はゆっくりじっくり腹のなか」、次男・カズヤとこれまたノアのモデル仲間であるルークとのお話である「好物はあまくとかして腹のなか」、そして表題作である「好物はこっそりかくして腹のなか」と、シリーズのファンにはたまらない仕様です。それぞれのタイトルにもお話の特徴がにじみ出ており、作品を読んだ後にもう一度タイトルを見るとついつい納得してしまいました。

ノリスの下の子供達は三つ子だということがお話の中で言われていましたが、いつか彼らのお話も読むことができるのかな、と思うと楽しみです。