名作『HUNTER×HUNTER』のネタバレ＆あらすじ！無料で読む方法＆全巻半額で読む方法

2021-03-09

少年青年漫画『HUNTER×HUNTER』を私が読んでみた感想や見どころをご紹介します。ネタバレを含むあらすじもたっぷりと教えますよ。

『HUNTER×HUNTER』は、冨樫義博が原作者です。集英社の『週刊少年ジャンプ』で連載されています。未知に魅せられた者たち、ハンター。くじら島に住む少年ゴン＝フリークスは、父親と同じハンターになるため、最高のハンターといわれる父親に会うためにハンター試験を受ける旅に出ます。全国から腕ききが集まり、ハンターになれるのは、ほんのひと握り。ゴンは旅で出会ったレオリオ、クラピカ、そしてキルアとともに超難関の試験に挑みます！

まだ全巻読んだことがない方は『HUNTER×HUNTER』を無料で読む方法や安く読む方法をチェックしてください。何度も読み返せる名作ですので、ぜひ一度試し読みを！

『HUNTER×HUNTER』漫画情報

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『HUNTER×HUNTER』のネタバレ含むあらすじ

「珍獣・怪獣…財宝・秘宝…魔境・秘境…。『未知』という言葉が放つ魔力…その力に魅せられた奴等がいる。人は彼らを『ハンター』と呼ぶ!!」

くじら島に住む12歳の少年・ゴンは、ある日ハンターのカイトから自分の父・ジンが生きていること、そして偉大なハンターであることを聞かされます。父を探し出すため、そして自身もハンターになるため、ゴンは旅立つのでした…！

ハンター試験編

『ハンター』とは、貴重で入手困難なアイテムを追いかけることに生涯をかける人達の総称。資格を得るには厳しい審査試験をクリアしなければならず、その確率は数万分の一・数十万分の一とも言われていました。

ハンター試験を受けに旅立ったゴンは、同じ志を持った受験生、クルタ族最後の生き残り・クラピカと医者志望の青年・レオリオに出会います。3人は無事試験会場にたどり着き、いよいよハンター試験開始！ゴンは一次試験で出会った、同い年で暗殺を生業とする少年・キルアとも親しくなります。

そして、４人は１次～４次までの過酷な試験を協力して乗り越え、次第に信頼を築いていきました。また一方で、ゴンは４次試験にて殺人狂の奇術師・ヒソカに借りを作り、そこから奇妙な因縁が生まれることに…。

そして迎えた最終試験は、トーナメント制の一対一試合で、なんと最後まで負け残った一人だけが試験に落ちるという『負け上がり方式』なのでした…！『まいった』といった者の負け・相手を殺してはならないというルールで、最後まで負け残ったのは…なんと、キルアだったのです！彼は変装して試験を受けていた実の兄・イルミによって暗示のようなものをかけられ、突如受験生の一人を殺害して自ら試験会場から立ち去ったのでした。

その事件が起こった時、ゴンは気絶していたため後からてん末を聞かされました。そして怒ったゴンはイルミに彼らの家の場所を聞き、クラピカ・レオリオと共にキルアの家・ゾルディック家の屋敷があるククルーマウンテンへと向かうのでした。

ゾルディック家編

３人は、ククルーマウンテンへとやってきました。キルアは有名な暗殺者一家『ゾルディック家』の三男でした。彼らは山一つ丸ごとの広大な私有地を持ち、その私有地には『試しの門』と呼ばれる何ｔもある正門からしか入ることができません。ゴンたちはなんとかその門をクリアし、またその他の試練も乗り越えて執事室でキルアを待つことに。

一方その頃キルアは次兄・ミルキに拷問を受けていましたが、祖父・ゼノのとりなしで解放されます。そしてゾルディック家現当主・キルアの父シルバは、意外にもあっさりとキルアの旅立ちを許可しました。ただし、キルアに自分と『絶対に仲間を裏切らない』という血の誓いを結ばせて…。

キルアを旅立たせたことを責める妻・キキョウに、シルバは不気味な笑みを見せて答えます。「必ず戻ってくる。あいつは『オレの子』だからな…」

そうしてキルアは、ようやくゴンたちと再会しました。そして4人は半年後の9月1日にヨークシンで集まる約束をし、それぞれの目的のために一旦別れるのでした…。

天空闘技場編

クラピカ・レオリオと別れたゴンとキルアは、武者修行の為『天空闘技場』という格闘施設に向かいます。そこでズシという少年と彼の師匠・ウイングに出会い、ゴンたちはウイングから『念』を教わることに。

『念』とは人間から出る生命エネルギーを利用した超能力のようなもので、体や物質を強化・操作したり、またオーラの形を変えたり物質に変えることができる能力なのです。そして念の習得は、実はハンター試験合格者に対し秘密裏に課された『裏ハンター試験』でした！

さらにゴンは、この闘技場で再会したヒソカと闘い、ハンター試験での借りを返すことに成功。勝敗こそヒソカに軍配が挙がったものの、ゴンは新たな自信と決意を胸に天空闘技場をあとにするのでした。

くじら島編

晴れて正式なハンターとなったゴンは、キルアと共に報告を兼ねて故郷くじら島に戻りました。やりたいことがないと話すキルアに、ゴンは「一緒にいろんなところへ行って色んなもモノを見ようよ。俺は親父を、キルアはやりたいことを探す旅！きっと楽しいよ！」と提案します。

そして、ゴンの育て親・ミトからジンが残していったという３つのアイテムを渡されます。その中のロムカード解読のために必要な伝説のゲームソフト『グリードアイランド（G.I）』を入手するため、彼らはオークション開催地のヨークシンへと向かうのでした…。

ヨークシン編（幻影旅団編）

その頃クラピカは、マフィア『ノストラードファミリー』の用心棒となっていました。マフィアのボス・ライト＝ノストラードの娘ネオンがオークションに参加するため、彼女を護衛してヨークシンを訪れます。

クラピカの同胞『クルタ族』は、世界七大美色に数えられる『緋の眼』を持っていた為、それを狙った盗賊集団『幻影旅団』に皆殺しにされてしまいました。それゆえクラピカは、同胞の敵を討ち、また奪われた全ての緋の眼を回収するためにハンターとなったのです。そして彼は、旅団を一網打尽にするための特殊な念能力を身につけていました。

一方、そのクラピカの仇である幻影旅団…その団長であるクロロは12人の全旅団員を招集し、ヨークシンで行われるオークションの全競売品奪取を計画していました。そして旅団員の中には、なんとヒソカの姿もあったのです！彼は『団長とサシで戦いたい』ために旅団に入り、その目的を遂げるために旅団と共にヨークシンに向かいます。

9月1日：ゴンとキルアの二人はレオリオに再会。3人は最低落札価格89億ジェニーのG.I落札に向け、金策に励みます。その頃、競売会場でオークションの参加者が旅団に皆殺しにされてしまう事件が発生していました！クラピカは旅団を密かに追って、団員の一人を捕えます。また、クラピカはヒソカと密会し、旅団の情報を得ていました。

9月2日：ゴンたちはマフィアが地下で行う『旅団員を捕獲したら一人につき20億ジェニー』という超高額の条件競売に目を付けました。その頃、クラピカは前日捕らえた団員と一騎打ちしてこれを倒します。

9月3日：ゴンとキルアは、懸賞に懸けられた旅団の二人を尾行するものの、逆に捕ってしまいますが何とかスキを見て脱出します。クロロはネオンに接触し彼女の念能力を奪い、旅団はクラピカに倒された団員の弔いの為、街で大暴れしました。さらに旅団は雇ったイルミにマフィアの元締め・十老頭を始末してもらい、旅団が壊滅したと偽の情報を流して競売品を全て盗み出します。

9月4日：ゴンたちはクラピカとようやく再会しました。一方旅団は引き上げようとしましたが、団長が奪った予言の能力により滞留を余儀なくされることに。そしてクラピカはヒソカからの情報で旅団が壊滅していないことを知ります。一方マフィアは旅団の残党狩りを断念、懸賞金も白紙に戻ってしまいました。

クラピカはゴン達と協力して旅団さん滅を目論みます。しかし、旅団を見て頭に血が昇ったクラピカが作戦外の行動に出てしまい、ゴンとキルアがそれをかばう形で再度旅団に捕らわれる事態に！

クラピカたちはスキに乗じてクロロを捕え、旅団と人質交渉します。クラピカは団長を捕えても旅団の動きが止まらないことに動揺し迷いますが、「もう…仲間を失うのは絶対に嫌だ！」と二人を取り戻すことを最優先としました。クロロに『1：念能力の使用禁止　2：団員との接触禁止』の条件を課して解放します。そしてゴンとキルアは無事クラピカたちの元に。

しかし、なんと人質交換の場にヒソカが現れました！ヒソカはクロロと闘おうとするも、彼の念が封じられていることを知り、興がそがれてしまいます。そしてクロロはひとり東へ向かいます。

グリードアイランド（G.I）編

ゴンとキルアは、資金無きままG.Iの競売日を迎えてしまいました。そこで二人は方針を変えてある作戦を決行します。それはG.Iを落札した大富豪・バッテラ氏のゲームプレイヤーになること。

このゲームは念能力者が『発』を行うことが起動条件となっており、また起動するとゲームの中に引きずり込まれるので、一般人のバッテラ氏はプレイヤーを募集していたのです。高い競争率の中、自分だけの特別な念能力を鍛えた二人は審査に合格！

そして二人はプレイし始めますが、このゲームのクリア条件は、『指定のカード100種類をコンプリートすること』。その条件の難しさや、不正行為の横行、さらには『爆弾魔（ボマー）』と呼ばれる他プレイヤーを殺害して回る危険人物もいて、一筋縄ではいかないゲームでした。

二人はウイングの師匠であるビスケと知り合い、彼女に念を教わりながらゲームを進めていきます。そしてゲームクリアを目指す彼らの前に、『爆弾魔』ゲンスルーが立ちはだかりました。圧倒的不利ながらも、作戦と捨て身の攻撃で勝利を収めて、ゴン達はとうとうゲームをクリアするのでした…！

その頃、旅団はヒソカの協力のもと除念師を探し出し、団長にかけられた念の除念に成功していました。

キメラアント編

G.Iをクリアしたゴンとキルアは、ゲーム内で得たカードを使ってジンの元に飛ぼうと考えます。しかし、その作戦はジンは既に対策済みで、二人は彼ではなくカイトの元に飛ばされることに。そこでジンの手掛かりは途絶えてしまいます。

二人はカイトと共に、『キメラアント』という危険生物の巣と化したNGL自治国を捜索します。しかし、その生物の増殖と凶悪ぶりは予想以上でした。彼らキメラアントは、女王が捕食した生物の特性を得られるという性質を持っていました。人間の味を覚えた女王蟻の命により、彼らは『人間狩り』を行い、遂には念能力に目覚める者まで出てきてしまったのです…！

女王はいずれ生まれる王のため、強大な力を持った護衛軍、ネフェルピトー・シャウアプフ・モントゥトゥユピーの三匹を産みます。その一匹ネフェルピトーによってカイトの片腕が奪われ、ゴンとキルアはカイトを見捨てる形での脱出を余儀なくされるのでした…。

事態の深刻さに、遂にハンター協会のネテロ会長自らが、討伐隊を結成して参戦！初めは討伐隊に加えてもらえなかったゴンたちも、ビスケたちとの修業や試練を経て討伐作戦に参加できることに。そしてキルアはその過程で、イルミによって施されていた『呪縛』から解放されます。

そんな中、とうとう王が誕生してしまいました！王は仲間すら喰らう非常に凶暴な存在で、彼は母である女王と巣を捨て、隣国の独裁国家『東ゴルトー共和国』を乗っ取ります。そしてゴンたちは彼らの古巣でカイトを発見しますが、彼はネフェルピトーに改造されて変わり果てた姿となっていたのです…！ゴンはカイトを元に戻すことを誓い、討伐作戦を遂行するためキルアたちと共に東ゴルトーに潜入しました。

一方、王はコムギという盲目の軍儀チャンピオンの少女に出会い、次第に心が惹かれていきます。しかし王は自分の気持ちの正体が何なのかわからずにいました。

そして王が国民の中の念能力者を探し出す『選別の日』、ついにゴンたちは王のいる宮殿に突入！王と護衛軍を分断し、ネテロが王に一騎打ちを挑みますが、その圧倒的な力の前に敗れてしまいます。

しかし、ネテロはただではやられませんでした。彼はあらかじめ体内に仕込んでいた小型核爆弾『貧者の薔薇』を起動させ、王にひん死の重傷を負わせます。王はシャウアプフとモントゥトゥユピーによって息を吹き返すも、その爆弾の『毒』は非常に強力で、三匹の身体を確実にむしばんでいました。そして王以外の二匹はその毒によって命を落とすのでした…。

一方ゴンは、治療の念能力を持つネフェルピトーにカイトを治させようとしますが、カイトは既に死んでしまっていて不可能だと言われてしまいます。憎悪の感情に支配されたゴンは「もうこれで終わってもいい…二度と念能力が使えなくなってもいい」と命を縮めるような制約により爆発的なパワーを得て、ネフェルピトーを殺害しました。そして全ての力を使い果たしたゴンは、かろうじて生きているほどの重体となってしまうのでした…。

その頃、復活した王は自らの身体が毒にむしばまれていること・もう先が永くないことを理解していました。そして彼は最後の望みとして、コムギと対局することを望み、彼女と一緒に息を引き取るのでした…。こうしてキメラアントとの戦いは終幕します。

会長選挙・アルカ編

キメラアントとの闘いに人類は勝利しましたが、その代償は非常に大きいものでした。ハンター協会会長のネテロは命を落とし、ゴンも回復不可能なほどの重傷を負ってしまいました。ゴンの念の代償はすさまじく、一流の除念師をもってしても治せない程だったのです。

彼を治すために、キルアは妹（弟）のアルカを家から連れ出して病院に向かいます。アルカは彼女（彼）のおねだりを３つ聞く代わりに何でも願いを叶える、という能力の持ち主だったのです。危険な能力を持ったアルカを幽閉していたシルバたち家族との『インナーミッション』を乗り越え、キルアたちはゴンの元にたどり着きます。そしてアルカがゴンの手に触れると、ゴンはたちまち回復するのでした…！

その頃、ハンター協会ではネテロ会長が実力を認めた12人のハンター『十二支ん』が集っていました。十二支んのメンバーには、なんとゴンの父親ジンの姿も…！ネテロはあらかじめ、ハンター協会の次期会長を『選挙』で決めるようにとの遺言を残していたのです。

十二支んの一人、そしてハンター副会長であるパリストンは腹黒く底が読めない男で、選挙を散々引っかき回します。さらに彼は秘密裏にキメラアントの五千個のマユを回収し、何事か企んでいる様子でした。

そして数回の投票や舌戦の結果、第13代会長はなんとパリストンに…！しかし、彼は会長になるやすぐさま自ら辞し、会長の座を十二支んのチードルに譲ります。彼の真意は一体…？

回復したゴンが会いに行ったのは…なんとカイトでした！彼は死ぬ間際、自身の念能力によって転生したのです。カイトに謝罪したゴンは、『世界樹』の頂上で待つジンに会いに行きます。

キルアは『アルカを守る』というやりたいことが見つかったため、そしてアルカと世界旅行をするために、ゴンと行動を別にすることとなりました。ここで初めてゴンとキルアの二人は別れることになるのです。

世界樹の頂上で、ジンは驚くべきことを口にします。自分たち人間がいる世界は、実はもっと広大な世界のほんの一部だと言うのです。キメラアントもその『外』の世界から来た外来種ということでした。その『外』へ行くには、出発するだけでも『許可・手段・資格・契約』の4つが必要になるということ。

ジンは外へ行くための道中を楽しんでいると話し、ゴンにも「お前の行き先が将来俺と重なるようなら道草を楽しめ。欲しい物より大切なものが、きっとそっちに転がってる」と教えるのでした。

暗黒大陸・王位継承編

ある時、カキン王国の国王・ホイコーロが、突如としてタブーとされていた『外』の世界である『暗黒大陸』への進出を宣言します！さらに、彼が探検隊の総責任者として擁立したのは…なんと、ハンター協会前会長ネテロの息子・ビヨンド＝ネテロ！

そしてそのビヨンドの側には、十二支んを去ったパリストンの姿がありました。渡航準備を薦めるパリストンの元に、彼の企みを阻止するために同じく十二支んを脱退したジンが「俺も混ぜろ」とやってきます。彼ら二人の抜けた穴を埋める形で、レオリオとクラピカが新たに十二支んとして加えられました。

十二支んはV5（国連の常任理事国のような機関）の要請と前会長ネテロの遺言により、ビヨンドを『狩（ハント）』するため共に暗黒大陸に向かうことに。

一方、カキン王室では渡航中に王子14人で王位継承戦が行われることとなりました。彼らには『壺中卵の儀』によって『守護霊獣』と呼ばれる念獣が発現します。そして継承戦とは、『生き残った唯一人が正式な王位継承者』という過酷なサバイバルバトルだったのです…！

クラピカはその内の第4王子ツェリードニヒが最後の緋の目を持っているという情報を手にいれます。そして彼は目を取り戻すため、第14王子ワブルの護衛として輸送船に乗り込みます。

一方ヒソカは、団長が除念したことで念願のサシバトルを天空闘技場で行うことに。激闘の末ヒソカは一旦命を落とすものの、死ぬ寸前に賭けで行った念の力により奇跡的に息を吹き返します。そして団長が団員の力を一時的に借りていたことに気がついたヒソカは、団員を一人ずつ殺害していくことにしました。カキンの財宝目当てに輸送船に乗り込む旅団を追って、彼もまた乗船するのでした…。

こうして、様々な思惑と野望を持った搭乗者が揃いました。暗黒大陸の攻略を目指すビヨンド・パリストン・ジン・十二支ん、王位継承の争いの火種が切って落とされたカキン王室・クラピカたち護衛、そしてカキンの財宝とヒソカの首を狙う旅団、その旅団を狙うヒソカ…。

そして8月8日、それぞれの思いを胸に、巨大輸送船B.W（ブラック・ホエール）が20万人を乗せて遂に出航！渡航中の船内では王子たちの継承戦が開始し、念獣や王子たちの私兵によって船内では次々と事件が起こります。その頃、一般乗客層では旅団がヒソカの捜索をしていました。そして十二支んが何故か一般乗客層で第11王子フウゲツを保護して…!?

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『HUNTER×HUNTER』の見どころ

まずは画力の高さと洗練された描画！ほとんどベタのみでトーンを全くと言っていいほど使わないのが特徴ですが、それによりむしろ非常にコントラストの美しい画面構成となっています。なお、本誌掲載時は半下書き状態の時もあるので、個人的には単行本で読まれることをおススメします。

二つ目の見どころは高度な頭脳戦！戦闘でもそれ以外の場面でも、この作品世界では高い知力が要求されます。駆け引きや推理、機転の良さ、論理的思考が出来なければまず生き残れません。現在進行中の継承戦編では、それらが念能力以上に特に必要不可欠な要素となっています。

そして後半に行くほど頭脳戦が高度になり、かつ１ページ当たりの情報量も漫画の限界レベルと言えるほど多くなるのも特徴です。しかしだからといって「理解できない人お断り」というわけではないので、ご安心ください。理解しながら読めばより楽しめることは確かですが、何となく読んでいてもちゃんと面白いのは流石です。

そして三つ目、魅力的で個性あふれる登場人物たち！メイン4人やヒソカといった主要キャラは言わずもがな、わき役の一人一人にも魅力があふれています。進行中の継承戦で言えば、念を使えないながらも肝が据わっているサカタ、頑固でツンデレかつ筋肉フェチ？のウェルゲー、敵対する立場ながらもオイト王妃を気遣うバビマイナなど。登場人物の肉付けが非常に上手です。

そしてこの作品のもう一つの特徴として、そんな魅力的なキャラクター達があっさりとパタパタ死んでいく点が挙げられます。ページをめくったらもう死んでた、久しぶりに再登場したと思ったら即死亡なんてザラです。重要キャラクターも問答無用で死にます。そんなシビアな世界観もまた、この作品の魅力となっています。

『HUNTER×HUNTER』を実際読んだ感想

本当にこの作品・そして作者の冨樫先生はすごいです。とにかく読者を物語に引き込むのが非常に上手い！特に各編の導入が上手です。今進行中の継承戦編も、初めこそ継承戦なんか後にしろよと思ったものの、読み進めるうちにすっかり引き込まれてしまいました。

そして継承戦では名有りのモブキャラが過去最高なほど大量に出てきますが、それがまた一人一人きちんと肉付けされていて魅力があるんです！どうせ感情移入しても次のページで死んでるかもしれないし…と思いながらも、どうにも情が移らずにはいられません。「どうか〇〇が死んでいませんように」と祈りながらページをめくることもしばしばです。

しいて良くない点を挙げるなら休載期間の長さと多さです。いやもう、本当に自分が死ぬまでにちゃんと完結した最終回を拝みたいものです。しかし度重なる休載を差し引いても余りあるその面白さは、もはや麻薬。中毒性が凄まじく、一度読んだらもう抜けられません。どんなに休載しようが、ビヨンドと同じく「待つさ、いくらでもな…」という心境です。いくらでも待つから、どうかこの目で最終回を見られますように…！