『血の間隔』15巻のネタバレ＆あらすじ！まんが王国先行配信で早く読める！

2021-03-12

漫画『血の間隔』を実際に読んだ15巻のネタバレを含むあらすじや感想、みどころをご紹介しています。

『血の間隔』は自らの経験をもとに吉田薫による著者、『まんが王国コミックス』で連載されています。漫画家の山野知幸は知的障害がある妹・知恵のことをずっと疎ましく思っていました。距離を保つことで知恵の存在からどこか逃げていた知幸でしたが、祖母の葬式のため数年ぶりに帰省すると遺言を言い渡されます。

“血を分けた兄妹なのだから一緒に生きていかなくてはいけない”

幼少時代、消えてほしいと願った障害を持つ妹と共に生きていかなくてはならなくなった知幸がどう向き合っていくのか苦しみながら模索していきます。

まだ読んでいない方はぜひ試し読みをしてみてください！作者自身が知的障害の妹を持ち、とある事件をきっかけに自らの体験を描こうと決意した物語です。妹から目をそむけていたのだと気づかされた主人公が18年経ってようやく向き合うリアルを是非！！

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『血の間隔』漫画情報

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『血の間隔』15巻のネタバレ含むあらすじ

知恵が知的障害者であることを打ち明けた知幸は、優美の反応が怖くて仕方ありませんでした。ところが優美は知恵はいくつだの、名前はなんていうのかだの、知恵について普通に質問を投げてきたことに知幸は驚きます。

身内に障害者がいても抵抗がないのかと言う問いに、優美は”ない”とあっさり返したのです。それは彼女自身が小学生のときに兄を亡くしていたことが深く関わっていたからでした。

当時喧嘩ばかりで、とても好きだとは言えなかった兄が交通事故で還らぬ人となったとき、好きでも嫌いでもそれは生きているからこそだったと思い知ったと言います。さらにふくよかな体型のせいで他人からいじめられることもあったと明かす優美。

だからこそ自分だけは、浅はかな判断だけで他人を決めつけるのだけは止めようと固く誓ったのです。そもそも痩せていれば、そんなことを考えなくてもよかったと笑いに変えると、それでも自分の恥ずかしさも受け入れて肯定してあげるのもありだと前向きに考えるようになったと言います。

知幸はふと思いました。自分にとって恥ずかしいのは知恵ではない、過去の過ちだと…。そして知幸は偏見のない優美だからこそ、知恵にした過去の過ちを打ち明けます。知恵は静かに頷きながら、知幸の話を聞き入れました。

家族にも話したことがないという知幸に、その過去があったからこそ今こうして知恵との距離を縮めようと、自ら変わろうとしているのではないかと返したのです。自分も含めて過去の経験が今の糧になっている、だから無駄ではなかったと言う優美の強い瞳に知幸は救われた気がしました。

数日後、知幸と優美の同棲生活がスタートしました。少しでも知幸の力になりたいと言ってくれた優美は、微笑みながら知恵にも是非会ってみたいと言います。

そこへ尾上から飲みの誘いが入ります。以前の飲み会以来の尾上に報告がてら優美と同席した知幸。そこにはりほの姿もありました。付き合っていること、そして既に同棲も始めたと告げると二人は驚きます。

尾上は祝福しているものの、りほは優美に先を越されたのが納得できないと言わんばかりの顔で二人の姿を見つめていました。そんな中、尾上が同棲の決め手を尋ねると知幸は家族への理解があったからと照れ臭そうに答えます。

何も知らなかったりほは、知恵のことを知り、明らかに怪訝そうな表情を浮かべました。いつか優美が面倒を見なければならなくなるのではないか、それが親族にとってどれだけ負担になるか、そしていつか生まれてくる我が子もそのせいでイジめられたら可哀想だと捲し立てます。

これまでどんな言葉も飲み込んできた知幸。それは過去の自分に引け目を感じていたからでした。けれどこれからはそうではないと、優美が教えてくれたのだと知幸はその場に立ち上がります。

“知恵のなにを知っている？”

知的障害という言葉だけで知ったふうな口をきかないでほしいと冷静に返す知幸はさらに、障害者である前に知恵は自分の妹だと強く言い放ちました。言葉を失う尾上とりほの目の前に充分すぎる金を置き、知幸は優美を連れて店を後にしたのです。

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『血の間隔』を実際読んだ感想

優美の寛大さに頭が上がりません。一冊一冊を読むたびにもし自分ならと移入しながら読み進めていくのですが、やっぱり自分の妹が姉がと考えてみても知幸のように疎ましく思うのだろうと思いましたね。

けれど彼ももし優美のような理解者と出会っていなければ誰からも理解されず、過去の自分に引け目を感じ続けながら知恵との関係と距離に悩みながら死んでいっただろうと思います。

辛い過去や悲しい過去を乗り越えてきた人だからこそ、他人のことが考えられるし相手の立場にたって物事を考えであげられるのだろうと改めて気づかされました。

そんな中でのりほの言葉。知幸がいい加減言い返しましたが、りほの言葉もまた現実ではないでしょうか。そこまで考えが及んでいたかと問われれば、知幸も優美も及んではなかったと思いませんか？

そんなことまで考えていては前に進めないのだけれども言われてしまえば考えてしまうもの。知幸と優美の関係に溝ができなければいいのですが。

そして知幸と知恵の関係も気になります。大きな問題が起きなければいいのですが…。そしてよき理解者である優美の気持ちや考え方がこのまま変わることなく知恵に対面できれば万々歳です！！対面したとききっと初めて知的障害者とはどんなものなのかを彼女は知ることになるでしょう。

『血の間隔』の次回巻への予想と期待

尾上とりほを置いて店をあとにした直後、険しい表情のまま歩きだす知幸。その後ろを歩く優美。それぞれ一体なにを考えているのかめちゃめちゃ気になりますよね。

きっと優美のような人間ならりほの言葉は全く堪えていないはず。だからこそその包容力で少なからず傷ついた知幸を慰めてほしいところです。

さらに、まもなく知恵と優美の対面を迎えることでしょう。その現実に少々ギャップがあるはずですが、優美はそれに耐えられるのでしょうか！？