まさかの結末『心中するまで、待っててね。』のネタバレ＆あらすじ！無料で読む方法！賛否両論を引き起こした理由を確かめてください。

2021-03-20

『心中するまで、待っててね。』は『可愛い先輩の飼い殺し方』や『さよならアルファ』など、様々なヒット作を世に送り出してきた市梨きみ先生の作品になります。お人好しで誰にでも好かれる青年、福太の元にある日憧れで近所に住んでいた「葵兄ちゃん」が以前と変わらない姿のまま現れるところから始まる、「ハートフル不穏BL」という新ジャンル開拓作品です。

そんな『心中するまで、待っててね』は無料で読んだり安く読んだりすることもできます。その方法についても解説していますため、ぜひご一読ください。

読み終わった後、胸が痛くて…

『心中するまで、待っててね。』漫画情報

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『心中するまで、待っててね。』のネタバレ含むあらすじ

※ネタバレ注意！

超のつくほどお人好しの青年、福太は記憶の一部が欠けています。何かを忘れているのか、誰かを探しているのか、そんなことも思い出せずに生きていました。そんなある日、大好きで憧れだった近所のお兄ちゃん、葵が昔とそっくり変わらない姿で福太の前に姿を見せたのです。どうして今まで大好きな「葵兄ちゃん」のことを思い出せずにいられたのかと不思議に思いつつもなんでそんなに小さいのか、と福太は葵に問います。すると葵は「小さくなったんじゃなくてなぜか突然若返っただけだ」と言い、福太に「しばらく匿え」と要求してきたのでした。

結局、その日から葵は福太の部屋に住み始めてしまいました。福太は葵にどうして幼い頃の姿なのか、匿えとはどういうことなのか、と尋ねますが、葵は「詮索は嫌いだ」の一言でそれらを全て突っぱねます。そして福太が休みの日に一緒にどこかに遊びに行こう、と提案しても「この姿を知り合いにでも見られたらどうするつもりだ」とにべもなく断る葵でしたが、落ち込む福太を見て「元の姿に戻ったらどこにでも一緒に行ってやる」と葵は言うのでした。

家のドアにひどい落書きをされる嫌がらせを受けていた福太でしたが、それはずっと家の外側にだけされていました。しかし、葵と暮らし始めてしばらくしたある日、家の内側にも落書きをされていたのです。家にいるはずの葵の姿も見えず、不安になり家中をひっくり返して探した福太でしたが、葵はひょっこりと姿を現しました。そしてシャワーを浴びていて何も気付かなかったと言うのです。葵に何かあったら絶対に許さない、そう言った福太は家のドアにたくさんの補助鍵を付け、引越しを考え始めます。

気持ちを自覚した福太は葵に好きだと告白し、新しい部屋で一緒に暮らそうと言います。しかし葵はこんな体じゃどこにも行けない、福田と一緒に行くことはできない、と言って泣き出してしまいます。福太は理由を尋ねますが、葵は言いたくない、と突き放します。そんな葵に福太は言えるようになったら教えて、と言い、引越しは延期すると告げます。すると葵は血相を変えてそれだけは駄目だと詰め寄ってきました。理由がわからず困惑する福太でしたが、その時自分の記憶とのズレのようなものを感じます。しかし、考えないようにしよう、と普段通りの生活を続けます。そんなある日、母親からの電話で「葵は福太が幼い頃に行方不明になった」ということを告げられ、全てを思い出してしまったのです。

その日から福太は現実から目を背け、葵と思いを通わせ、目眩がするほどの幸せな日々を送ります。仕事を辞め、葵と二人で引きこもる福太でしたが、そんな福太を葵は外に引っ張り出します。そして福太のことが好きだ、と告げ、本当は…。そして福太ももう気付いているんだろう、とも。それでもいいからそばにいて欲しいという福太でしたが、葵は別れを告げ…

何故葵は別れを選んだのか、その答えはぜひ、自分の目で確かめてみてください。

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『心中するまで、待っててね。』の見どころ

息をつく間もないような怒涛の展開に圧倒され続ける、そんな作品でした。難しいテーマや展開をいくつも扱いつつ、全てを回収してクライマックスまで走り抜ける様は圧巻としか言いようがありません。まさに「ハートフル不穏BL」という表現がぴったりだと感じました。

特に「葵が死んだ」と明らかになり、記憶を取り戻した福太が段々と狂っていく様は鳥肌が立つほどのストーリー展開でした。葵が世界に確かにいたのだと確信を持って行動し葵を殺した犯人にたどり着き、刃物を突きつけて脅し、そして本当のことを白状させた後に犯人を滅多刺しにして殺害してしまいます。その時の福太の鬼気迫る様子や狂気はとても恐ろしく、迫力に溢れていました。

一連の流れと表現力にぞっとしながらも引きつけられてしまうような、そんな作品でした。

『心中するまで、待っててね。』を実際読んだ感想

圧倒的なストーリー展開と印象深いシーンがたくさんある『心中するまで、待っててね。』ですが、私が特に印象深いと思ったのはやはり最終話の最後の最後、クライマックスのシーンでした。この展開が作品の中でも特に圧倒的な情報量、そして怒涛の展開だったのではないか、と思います。

葵に「やっと会えたね」と泣きながら笑いかけ、「遅くなってごめん」「これからはずっと一緒だよ」と言葉を続ける福太。葵はそんな福太にバカ、と言いながらもずっと一人ぼっちで辛かったこと、寂しかったことを打ち明け…あぁ、切ない。

ラストシーンで2人は故郷へ帰ります。そして、かつて葵と二人で作った秘密基地のあった場所へと向かうのでした。雪の降りしきる中、福太は待たせてしまったことを葵へ詫び、これからはずっと一緒だと言って地面へ倒れるのでした。幸せとは何か、そんなことを考えさせられるような作品だったと思います。